リズム

よく寝る。6時半に起きる。回復。やっと自分の時間が戻ってきた感覚に満たされる。母が一週間ほど来訪しており、諸々の生活リズムが崩れたのが良くなかったのかもしれない。母はとても刺激的でユニークな人が故に、情緒のリズムが早い。 気分屋とも言えるが…

混沌とした虚無

何も特別じゃなくていい。何もしなくていい。自分を前向きにすることにも疲れた。自分を「出来る・分かっている」という状態に持っていくために、身体を動かそうとすることにも疲れた。これは、五月病なのだろうか。 平均以上に物事をしないとつまらない。し…

NTLive『ワーニャ』

ざわざわとした劇場。一人の男が、舞台に出てくる。静まる。これから始まるのは、アンドリュー・スコットの一人芝居「ワーニャ」だ。「ワーニャ」とはもちろん、チェーホフの四代戯曲「ワーニャ叔父さん」である。 観客は、アンドリューが何をするのか興味を…

オアシスの住人

8時47分起床。昼頃から図書館に向かう。17時に図書館が閉まってしまうので、夜は、NTL「ワーニャ」を観に行く。 駅に向かう途中、本屋で『違国日記』5巻を買った。定価で本を買うことはごく稀だが、人気漫画に関しては古本でも値引き100円程度にしかならない…

生活≒炊事

土曜日は、朝10時から仕事をしなければならない。余暇を充実して取ることは難しいスケジュールだ。今日は「生活」を重要視して過ごすと決めた。 お弁当を作り、野菜を買いに行く。しかし、直売所は9時台には空いていなかった為、単なるサイクリングとなる。…

Devenir

「世界を<動詞>として考える」ということ。英語ではbecomeであり、フランス語ではDevenirと言う。それが、「生成変化」と日本語では訳されている単語であるという事は、私にとって興味を惹かれる知識だった。日本語には「動作」の細かなニュアンスを含めた…

速度

あっという間に過ぎた1日だった。 「ワーニャ伯父さん」を読んで、目を覚ます。弁当を作り、授業に出て、図書館にいた。労働を除けば、ほとんど毎日がこのスケジュールで進んでいく。 昼食後、せめて進めることが出来る事からやろうと、やる気なくパソコンに…

ちくわ

今日も弁当を作った。余白を埋めようとするが、野菜を入れるのが難しい。梅干しとプチトマトで間に合わせる。よく、母のお弁当にちくわが入っていた事を思い出す。私はよく文句を言っていたのだが、その後もしょっちゅう登場した。自分で作るようになると理…

ピンと来る

雨が降っていた。ぬるい空気の中たらたらと起きて、さてそろそろやるかと机についた途端、機械音が鳴り響いた。どうやら近所の家の解体工事が始まったようだ。予告はあったのだから場所を変えるといった選択肢があったはずだが、 大抵その時まで忘れてしまう…

正しくなさ

夜中、肌寒さを感じ、目が覚めた。夏布団をしまった所だったので、タオルケットを重ねる。昼間暑くなったとはいえ、まだまだ冷えるらしい。 一人暮らしを始めてから、部屋に侵入者が入ってくる夢をよく見る。夜間は窓を閉めきっているのでそんな事は絶対にな…

波に乗る

最近は、直射日光で目覚める。我が家のカーテンは、全て10cm足りない。こだわりがあってそうしている訳ではなく、単に、引っ越し当初、実家でかけていたカーテンを出窓に使ってみたら全く合わなかったのだ。アバウトで大胆なのは母譲りなのかもしれない。購…

シスターフッド

映画を見に行った。「緑の夜」と「ソウルメイト」の二本立て上映。シスターフッドをキーワードにしたアジア映画特集と言ってもいいラインナップ。 面白かったけど、どちらも女性が死ぬ展開だ。物語において死は大きな劇的要素だけど、女性たちの逃避行の終着…

筆跡

よく分からない情報で頭をいっぱいにしたくなる時、私は疲れている。本当は、何も見ないで眠ったり、ただ生活をすることに専念することが一番いい。しかし、そういう時こそ、買い物に行く気も、部屋の掃除をする気も起きない。今は、ブログを打っている。あ…

22;20

デスクライトだけが、部屋を照らしている。首を横に向けると、中途半端にお湯が残ったケトルと蓋が開いた炊飯器が目に入る。光に照らされた先を、3、4歩も進めば、すぐに玄関だ。米を置く場所はまだ見つからない。それどころか、いつのものかも分からないレ…

あらすじを書いてください

白い紙があるから、絵を描く。自分が上手い気がする。誰よりも上手い気がする。それくらい単純だった。だけど、大体そういう悦に浸ってる時にこそ、自分より明らかに上手い人が現れる。そのことは、幼少期の私にとって、人前で何かを懸命に作らなくなるには…

光と友人の瞬間

朝起きて、顔を洗う。歯ブラシがすぐに開いてしまうけど、あまりに早すぎて、いつも変えるタイミングが分からない。歯茎を強く磨いてしまうのは父の癖だ。 気づいたら眠ってしまったようで、シンクには皿が溜まっていて間接照明もついたままだ。全てがやり残…

深呼吸

相変わらず、すごい雨。朝干していた洗濯物を間一髪で取り込めたので、気分がいい。明日も晴れるみたいだから、日中は洗濯物を干せそう。 教授と面談をする。自分が思っているより進捗が少なく、ここ数日焦っていたのだが、意外と大丈夫だった。むしろ、ペー…

ユリイカ!

目覚めるのが遅い日だった。それなりにやらなければならない事が溜まっていたので、ちょこちょこと片付けていく。とてもやりたいとは思っていなかった事でも、手を動かしてみるとそれなりに楽しく出来る。 ネーションズリーグの配信日程を母に連絡をする。ス…

「ハレ」

旅がしたい。ここではないどこかへ、意識を移動させたい。ほとんど、近隣の都市にさえ行ったことない私にとって、都内に出ることは、それだけでほぼ小旅行に変わりない。上京するからといって、東京に住みたいと思わないところが私らしい。 目覚めてすぐ、海…

ぽつぽつと、

踊りの授業に出た。今日からは、授業内発表に向けて一連の流れで動く。踊りといっても、いつも明確な振りが渡される訳ではない。あくまで、ただ生活している時には現れない動きを試していく。自由に動いていくような所から、踊りは始まるのだ。ただ、自由に…

リズムゲーム

予定が無い日ほど、物事が捗らない。あとに予定があると、その時間までに出来る事を全て詰め込もうとするので、今やるべきことがはっきりと見えてくる。集中力も無いので、時間が潤沢に与えられると、一つの物事に飽きてしまった時に、かえって時間を持て余…

なんでも中途半端に回すのよ

今日も予定を増やした。無理に言われた訳でもないのに、授業内発表をすると教授に言ってしまったのだ。やっていいと言われているなら、何事もやってみた方がいいんじゃないかと思うと、私は口が動いてしまう。啖呵を切っておきながら、同時に肩に力が入って…

白昼夢

入居当日も、記録的な突風が吹いた。スーツケースごと飛ばされそうになりながら、母と二人、早朝の池袋を歩いた事を覚えている。春は過ぎ去ろうとしているのに、風の強さは収まらない。実家では、雨が降っていても窓を開け放つことに何の疑問も持たなかった…

おっかなびっくり

日が完全に登ってから起きた。部屋の空気がぬるい。夏の気配が日毎に近づいている。雨が降るという予報だったが、昼に通り雨が少しあった程度で終日晴れ。起きるのが遅かったのでやる気は出なかったが、午前中は自分の研究を進めた。偉い。そうやって毎日ち…

会話の話

今日はラジオをよく聞いた。ラジオを聞くと、教室の端で、周囲の楽しげな会話を盗み聞きしていた学生時代を思い出す。人の会話を断片的に聞くのは今でも好きだ。 『物語の作り方 ガルシア=マルケスのシナリオ教室』を読み耽る。実はずいぶん前に教授に借り…

思いつき

友人と会う。地元の友人に会う機会が減った今、連絡手段はあるにせよ、会おうと思ったら会える距離に見知った人がいるのはありがたい。今までの私を知る人と会うのは、どこか気恥ずかしい。それでもずっと友人が私に会い続けてくれているという事は、存在の…

手探り

清々しく晴れて、夏の始まりを肌で感じる。日当たりが良い我が家は、夏の間どうなってしまうのかと戦々恐々とするくらいだ。梅雨入りは目前なのに、この空を見ていると梅雨をすっ飛ばして夏になってしまうんじゃないかと思えてくる。 毎日、なんだかんだと手…

ドラマ版『デカローグ5・6』

ドラマ版『デカローグ5・6』を見た。 クシシュトフ・キェシロフスキが監督した10遍の連作から成る『デカローグ』の舞台版は、現在新国立劇場で上演中だ。上演を見に行くべく手に取ったが、どちらも面白かった。特に、5話「ある殺人に関するフィルム」は映画…

5/23

水曜1限、講義室の窓からは、いつも綺麗な緑が目に入る。教授の声と並行して、私は緑の存在を視界に入れている。その時の私は、ふっと、目のピントだけが切り替わる。 教授が話している言葉の意味と視界の瞑想が合致する。 授業終わりに、声をかけるとまで…